【信越化学がすごい理由】なぜ信越化学だけが大手化学メーカーの中で群を抜いて高収益なのか?

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    今回は、化学・電子材料分野で成長を続ける世界的企業である信越化学工業を紹介します。

    動画で解説

    信越化学工業の企業概要

    信越化学工業の企業概要

    信越化学は1926年に設立されました。東証プライム市場に上場しています。

    売上高は2兆4,149億円です。

    事業内容は多岐にわたり、生活環境基盤材料、電子材料事業、機能材料、加工・商事・技術サービス事業を取り扱っています。

    従業員は連結26,004人で、東京丸の内に本社を構えています。

    信越化学工業の業績

    信越化学工業の業績

    信越化学の業績について見ていきましょう。

    直近10年の売上高・営業利益、営業利益率の推移を示しています。

    売上高の堅調な伸びだけでなく、営業利益率の上昇も見逃せません。

    特にこの数年は、塩ビの良好な市場環境や円安の進行、さらに生産能力の拡大が重なったこともあり、業績が大きく伸びています

    信越化学工業の業績

    こちらの図は、大手化学メーカーとの比較を行うために、横軸に売上高、縦軸に営業利益率をとったグラフとなっています。

    他の大手化学メーカーが営業利益率10%以下であることに対して、信越化学は圧倒的な収益性を誇っていることが分かります。

    なぜ信越化学がこのような高い収益をあげられているかは、のちほど説明します。

    信越化学工業の歴史

    信越化学工業の歴史

    信越化学の歴史について紹介します。

    長野県で産出される石灰石を原料とし、豊富な水力発電を活かして肥料を製造するために、1926年に信越窒素肥料株式会社が地元の財界人によって設立されました。

    1940年には、金属素材の製造に多角化したことを受けて社名を信越化学工業に変更しています。

    1957年に、現在の主力製品である塩ビの生産を開始、さらに1960年には高純度シリコンの製造を開始しました。塩ビ、高純度シリコンの製造において非常に長い歴史があることが分かります。

    信越化学工業の事業領域

    信越化学工業の事業領域

    現在では、4つの事業領域で様々な製品を扱っており、事業の安定化を確保しています。

    塩ビなどの生活環境基盤材料が42%、半導体シリコンなどの電子材料事業が35%、シリコーンなどの機能材料が18%、加工・商事・技術サービス事業が5%となっています。

    信越化学工業のここがすごい:様々な製品で高シェア

    信越化学工業のここがすごい:様々な製品で高シェア

    信越化学は様々な製品で高いシェアを有しています。

    塩ビ、シリコンウエハが世界トップシェアである他、半導体関連ではフォトマスクブランクスやフォトレジストが世界2位など、半導体関連材料において非常に大きな貢献をしています。

    信越化学工業のここがすごい:シリコンウエハ

    信越化学工業のここがすごい:シリコンウエハ

    シリコンウエハは、エレクトロニクス社会の発展に伴い年平均成長率4.6%で長期的な成長トレンドを示しています。

    半導体の代表的な材料であるシリコンウエハにおいて、日本企業の信越化学とSUMCOで半数以上のシェアがあります。その中でも、信越化学は31.3%を製造しており、世界シェア1位となっています。

    信越化学工業の強さの秘訣

    信越化学工業の強さの秘訣

    ではなぜ、信越化学だけが化学メーカーの中でずば抜けた収益力を持っているのでしょうか?

    斉藤恭彦社長は過去のインタビューの中で「塩ビもシリコンウエハも他社とほぼ同じ製法で作っている。凡事徹底の積み重ねこそが、信越化学工業の強み。」と語られていました。

    お客様の期待に応えてスピーディに対応する、当たり前のことを当たり前にやり切るビジネスマンとしての素養、そしてコスト意識が徹底された少数精鋭の組織という点を信越化学の強みとして挙げています。

    さらに、余計なことにリソースを割かないという点は、分かりやすい例として中期経営計画の公表を止めたことが挙げられます。

    中期経営計画の細かい数字は実際なかなかその通りに進めることは難しく、修正する際にも市場に対して説明を求められます。さらに計画を公表することで競合他社に手の内を明かすことにもなってしまいます。

    中期経営計画を公表しないことで、株主からは「ブラックボックスで何が起きているのか分からず不安だ」という意見もあるようですが、「夢のようなビジョンを語る代わりに、実績で示す方が企業本来の役割を果たしている。」と言い切れるところが、信越化学の強さの秘訣であると言えます。

    信越化学工業の開発・製造拠点

    信越化学工業の開発・製造拠点

    信越化学の開発・製造拠点を見ていきます。

    工場や研究所は北陸、北関東がメインとなっています。

    その中でもフォトレジストなどの半導体関連材料の研究開発は新潟県上越市で行われています。

    シリコンウエハの製造はグループ会社の信越半導体が担っており、福島県などで製造を行っています。

    信越化学工業の年収

    信越化学工業の年収

    信越化学の年収を見ていきましょう。

    信越化学の平均年収は887万円です。日本人の平均年収は461万円であることから、高収益企業にふさわしい高い年収が用意されています。

    平均勤続年数は20.1年、平均年齢は41.9歳です。

    こちらのデータは本体採用の3,680人のデータとなります。

    近年の平均年収の推移を見てみると、企業の業績に大きく左右されることはないようです。高年収を安定して得て、自分の仕事に集中したい方に向いている企業と言えます。

    まとめ

    今回は、信越化学について紹介しました。
    いかがだったでしょうか?

    「世界No.1製品に携わって、世の中に貢献したい。」
    「年収が高く、自分の頑張りに報いてくれる企業に行きたい。」
    そういう方はぜひ信越化学への入社をご検討ください。

    また、最先端の技術を取り扱っている企業は、求人情報を公開してしまうと、社内のどこにリソースを集中しているか分かってしまうため、ほとんどが非公開求人となります。

    具体的な求人情報を知りたい方はぜひ半導体Jobエージェントにお問い合わせください。

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