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今回は、TSMC熊本工場の運営会社であり、ソニー・デンソー・トヨタも出資しているJASMについて紹介します。
動画で解説
JASMの企業概要
JSAMは、正式名称をJapan Advanced Semiconductor Manufacturing株式会社と言います。
2021年12月に設立しました。
上場はしておらず、2024年末に稼働開始予定ということもあり、売上はこれからとなります。
事業内容は半導体製造受託サービス、いわゆるファウンドリ事業となります。
立ち上げ時期のためどんどん採用を増やしている段階であり、2025年には1,700人程度になるように採用を進めています。
後程説明しますが、第2工場の建設も決定されているため、さらに採用が加速しています。
TSMCとは
まずTSMCについて紹介します。
TSMCは世界最大のファウンドリ企業であり、先端半導体の製造を担っています。
テキサスインスツルメンツの副社長などを勤めたモリス・チャンが1987年に台湾で立ち上げました。
TSMCは世界初の専業ファウンドリであり、創業当初から一貫してファウンドリ専業で事業運営を行っています。
創業当時、半導体の製造のみに特化したファウンドリ専業は世界中の誰も考えないようなアイディアだったため、反対意見も多数上がったようです。
それでも先端半導体に特化した技術力により、世界中から注文が殺到するまでに至りました。
特に、最先端半導体が求められるスマホやデータセンタなどのチップの需要が強いです。
TSMCの主要顧客を紹介するとAppleのiPhoneやMacBookのプロセッサはTSMCが作っています。
さらにAMDのCPU、NVIDIAのGPU、日本メーカーとしてはソニーなどの製品を作っています。
また、ファブレス企業で有名なQualcomm、MEDIATEKなど、世界中に500社以上の顧客を持っています。
ファウンドリとは?
そもそもファウンドリとはどのようなものなのかを説明します。
図では半導体製造の流れを示しています。
マーケティング・企画でどのようなコンセプトのチップが求められているかを調査し、立案します。その後、半導体チップの設計を行います。
設計図が出来上がったら、半導体チップの製造・組立・検査の後、流通・販売を行い、その後はアフターサービスとなります。
ファウンドリとは、ウエハ製造を専業で行う企業のことを指します。
半導体の製造は技術革新のスピード速く、巨額の投資が必要であり、非常に付加価値の高い部分となります。どの工場に製造を依頼するかで、半導体の性能も変わってしまうのです。
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その付加価値の高いウエハ製造工程に特化した半導体メーカーのことをファウンドリと呼びます。
かつての半導体は1社ですべて対応するIDM(垂直統合型の半導体メーカー)が主流でした。
今日の半導体製造は、工場を持たないファブレス企業がマーケティング・企画、設計を行い、ファウンドリがそれを製造し、組立・検査をOSATが担当し、その後流通・販売、アフターサービスをファブレスが行い、自社の強みに集中する分業化が進んでいます。
ファウンドリ市場シェア
ファウンドリの市場シェアを見ていきましょう。
図からも分かるように、TSMCが市場の62%であり、圧倒的No.1です。
2位が韓国のサムスン電子の11%、その後中国のSMICが6%、台湾のUMCが6%、アメリカのグローバルファウンドリーズが5%、その他で10%となっています。
アジア企業が非常に強い市場ですが、その中でもTSMCが一強となっています。
TSMCの業績
TSMCの業績についても見ていきましょう。
スマホや、データセンタ向けAIプロセッサなどの半導体需要の伸びから、右肩上がりの成長を見せています。
特に注目いただきたいのが、営業利益率で特に近年は40%を超える数字となっています。
先ほど、半導体はどの工場に製造を依頼するかで、半導体の性能も変わってしまうと伝えました。
TSMCが持つ圧倒的な半導体微細化技術は他社が真似することができず、極めて高い利益率を実現しています。
世界時価総額ランキング
世界時価総額ランキングを見てみましょう。
ランキング上位には、いわゆるGAFAMと呼ばれるテック企業が並んでいます。
その中で、TSMCは世界15位となっています。
日本企業トップであるトヨタ自動車は39位であり、TSMCはトヨタの時価総額のおよそ2倍の規模となっています。
TSMCはまさに世界的大企業と言えます。
先端半導体に特化した戦略
さきほど、TSMCは圧倒的な半導体微細化技術を持っていることをお伝えしました。具体的に見ていきましょう。
こちらの図は、横軸に年代と半導体微細化レベルを示すプロセスノードを示しています。縦軸は、プレイヤー企業の数です。
2000年代初頭においては、当時の最先端である130nmプロセスを行っていた企業は26社ありました。
しかし、半導体微細化の研究開発には大きな投資が必要であり、ビジネス上見合わないとして次々と撤退していきました。現在、最先端半導体を製造できる企業は数社にまで絞られています。
その中でもTSMCは、過去数十年に渡って半導体微細化のフロントランナーとして君臨してきました。
TSMC熊本工場の運営会社のJASMで働くことで、半導体プロセスの世界最高レベルの舞台で活躍できる機会を持てることになります。
半導体人材として、非常によいキャリアを積むことができると言えます。
JASMの拠点
それでは、TSMC熊本の運営会社であるJASMの拠点について見ていきましょう。
JASMは熊本県菊陽町にあります。
2024年2月に開所式が行われ、2024年末の稼働に向けて立ち上げが進んでいます。
熊本県は九州シリコンアイランドの一大拠点であり、このJASM第1工場の隣には、ソニーセミコンダクターソリューションズや、東京エレクトロンもあります。そのため、住むための環境も整備されております。
さらに菊陽町は高速道路や空港が近く、東京まで飛行機で約1時間半、鹿児島や福岡など九州の主要都市までは新幹線で約50分とアクセスも悪くありません。
また、JASM第1工場のとなりには第2工場の建設も決定しており、さらなる投資の加速が予定されています。
JASMの年収
JASMの年収を見ていきます。
初任給では、高専卒・大卒は28万円、修士卒は32万円、博士卒は36万円と、日本の大手企業と比較しても高い給料が用意されています。
中途採用の年収は経験や職種にもよりますが、非管理職は600万円~1,200万円、管理職クラスでは1500~2000万円と、中途採用でも日本の大手企業と同等以上の年収となっています。
TSMCの平均年収が1500万円なので、こちらに示したJASMの年収は妥当な数字だと思われます。
JASMの福利厚生
JASMの福利厚生についても見ていきましょう。
日系大企業と同等の手厚い福利厚生制度が用意されています。
GW休暇、夏季休暇、年末年始休暇、さらに住宅・通勤手当、社会保険も完備されており、年金・退職金の制度も用意されています。
さらには、エンジニア向けのスキル育成プログラムや、グローバル企業ならではの異文化コミュニケーションについて学ぶコースが用意されているなど、しっかりした教育プログラムも用意されています。
JASMの採用情報
JSAMの採用状況について見ていきます。
第1工場では、約1700の従業員を予定しており、12~28nmのロジック半導体を画像センサや自動車向けに製造することを発表していました。
第2工場の建設が決定したことにより、合計3,400人程度まで従業員を増やすと言われており、採用も加速しています。
第2工場では、6~40nmロジック半導体を、AI、スマートフォン向けなどに製造を予定しています。
新卒採用では、2023年に125人、2024年には256人、そして2025年には600人を超える新卒採用を予定しています。
新卒だけでなく、中途採用も積極的に募集がされており、中途採用の求人情報も日々追加されているような状況です。
「世界最高レベルの半導体微細化技術を持つ企業で、半導体のイノベーションにチャレンジしたい」
「年収が高く、自分の頑張りに報いてくれる企業に行きたい。」
そういう方は、ぜひJASMへの入社をご検討ください。
JASMはまだ設立から間もない企業のため、公開されている情報には限りがあります。
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