フェローテックはやばい？コア技術で世界シェア1位製品を持つ隠れ優良企業

半導体製造装置に使われる部品・材料にコア技術を持っているフェローテック。一方、フェローテックは「やばい」という意見が散見されるため、フェローテックは本当に「やばい」会社なのではないかと不安になった方もいるのではないでしょうか？

フェローテックのどのような点が「やばい」といわれているのか、それは本当なのか徹底検証していきます。

半導体関連企業であるJASM（TSMC熊本）の年収、ディスコの年収、レーザーテックの年収に関する記事は以下記事で解説していますので、詳しく知りたい方は合わせてご覧ください。

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フェローテックの企業概要

フェローテックの設立は1980年で、東証スタンダード市場に上場しています。

売上高は2,224億円で、半導体製造装置関連製品、電子デバイス事業製品などの開発・製造・販売を行っています。

従業員は14,192人で、東京都中央区に本社があります。

フェローテックの歴史

フェローテックの歴史について紹介します。

フェローテックは、アメリカ企業であるフェローフルイディクスの子会社として1980年に日本で誕生しました。親会社のフェローフルイディクスは、1960年代に人類初の月面着陸を達成したアポロ計画において、無重力の空間を飛ぶロケットエンジンにポンプなしで液体燃料を送るために磁性流体を考案した企業です。フェローテック設立当初は真空シールや磁性流体の輸入販売を行っていました。現在でも磁性流体の技術がフェローテックのコア技術として活用されています。

1987年にアメリカの親会社から独立し、1999年にはNASDAQ上場企業であった元親会社を逆買収して傘下に収めています。

2010年代中盤頃から半導体業界にターゲットを定めて、M&Aを活用しながら事業を拡大していきました。

事業セグメント売上高比率

フェローテックの事業セグメント売上高比率を上図に示します。

半導体製造装置関連が59％で、磁性流体の技術を活かした真空シールや、石英製品、セラミックスパーツ、加工・洗浄サービスなどが代表的な製品です。真空シールなどの設備投資時の単発販売だけでなく、装置稼働による消耗品や、加工・洗浄サービスなどもラインナップに入っている点は、経営の安定化という観点でフェローテックの強みです。

サーモモジュールやパワー半導体用絶縁基板などの電子デバイスが30％、11％がその他となります。

フェローテックの勤務地

フェローテックの勤務地を見ていきます。

本社は東京にあり、千葉・石川・兵庫・岡山に製造拠点があります。その他、石川には開発拠点も持っています。

フェローテックは、これまで中国を中心とした海外拠点の展開に力を入れてきました。しかし近年日本政府が半導体産業への振興を打ち出したことで、「日本回帰」を推進しており、石川県や熊本県で工場やサービス拠点を相次ぎ新設しています。

フェローテックが「やばい」と言われる理由

ここからはフェローテックが「やばい」と言われる理由を一つひとつ見ていきましょう。

フェローテックが「やばい」と言われる理由①：業績が非常に好調なため

フェローテックは、業績が非常に好調なため「やばい」と言われることがあります。

上図は過去10年の売上高、営業利益の推移を示しています。

2022年から売上高が大きく伸びていることが分かります。世界的な半導体需要の高まりを受け、半導体デバイスメーカーや素材メーカーによる新たな製造拠点や増産体制づくりが進みました。その影響で、フェローテックの真空シールや半導体製造向け金属加工製品が大きく売上を伸ばしています。

直近の営業利益率は11.2％となっています。日本の製造業の営業利益率の平均は4％であることを考えると、フェローテックは高収益企業であることが分かります。

フェローテックのように業績が非常に好調な企業は、半導体業界にはたくさんあります。半導体業界への転職を検討されている方は、半導体業界特化の転職エージェントである半導体Jobエージェントにぜひお問い合わせください。

フェローテックが「やばい」と言われる理由②：年収が高いため

フェローテックは、年収が高すぎて「やばい」と言われることがあります。

フェローテックの平均年収は879万円です。また、平均勤続年数は10.4年、平均年齢は48.9歳です。

これらのデータは本体採用92人のデータであることに注意が必要ではあるものの、日本人の平均年収は461万円であることを考えると、かなり高い給与水準であることが分かります。

近年の平均年収の推移を確認すると、年々平均年収が増加していることが分かります。

フェローテックが「やばい」と言われる理由③：コア技術で世界トップシェア製品を有しているため

フェローテックは、コア技術で世界トップシェア製品を持っているため「やばい」と言われることがあります。

フェローテックが世界シェア65％を持っている真空シールは、ゴムのシール（パッキン）の代わりに液体の磁性流体を用いることで、真空を保持しながら高速回転が伝えられる部品です。真空を用いる様々な半導体製造装置（スパッタ、CVD、ドライエッチング、イオン注入装置など）に用いられています。

真空シール以外にも、電気を流すと冷却できるペルチェ素子が世界シェア36％など、フェローテックはコア技術を用いた製品で世界トップシェアを有しています。

フェローテックが「やばい」と言われる理由④：将来性の高い半導体関連製品を多数有しているため

フェローテックは、将来性の高い半導体関連製品を多数有しているため、「やばい」と言われることがあります。

前述した真空シールやペルチェ素子以外にも、石英、セラミックス、シリコン、CVD-Siなどの主力製品を多数有しています。これらはいずれもM&Aの成果によるものです。コア技術の製品で生まれた利益を、次の成長に向けた投資に使うことで好循環が生まれています。

まとめ

今回はフェローテックについて紹介しました。いかがだったでしょうか？

「前職の経験を、将来性のある企業で発揮したい。」
「年収が高く、自分の頑張りに報いてくれる企業に行きたい。」

そういう方はぜひフェローテックへの入社をご検討ください。

また、最先端の技術を取り扱っている企業は、求人情報を公開してしまうと、社内のどこにリソースを集中しているか分かってしまうため、ほとんどが非公開求人となります。

具体的な求人情報を知りたい方は、半導体業界特化の転職エージェントである半導体Jobエージェントにお問い合わせください。

半導体業界は技術分野が多岐にわたるため、業界を深く知ったエージェントが強みを発揮する分野です。