日立ハイテクの将来性を考察！日立グループの強みを活かした半導体製造装置メーカー

日立ハイテクは半導体関連装置や計測装置、医療機器、分析機器などを扱っている企業です。本記事では、日立ハイテクの企業概要や将来性について解説していきます。

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日立ハイテクの企業概要

日立ハイテクの設立は1947年です。

元々上場していましたが、日立グループの事業再編の際に日立製作所とのシナジーをより強固なものにするため2020年に上場廃止し、日立製作所の100%子会社となりました。

売上高は6,704億円です。

半導体関連装置や計測装置、医療機器、分析機器などの製品を扱っています。

従業員は15,083人で、東京都港区に本社があります。

日立ハイテクの業績

日立ハイテクの業績を見ていきます。上図は近年の売上高、営業利益の推移を示しています。

売上高の推移は安定しており、直近の営業利益率は13.3％と高水準です。

日本の製造業の営業利益率の平均は4％であることを考えると、日立ハイテクは高収益企業であることが分かります。

日立ハイテクの歴史

日立ハイテクの歴史について紹介します。

戦後の混乱がまだ続く1947年に、日立製作所の直系会社として日之出商会が設立されました。漁船のディーゼル機関や脱穀機、精米機などの販売からスタートし、電動工具や計量器類など取り扱いの幅を広げていきました。

設立半年後には、日製産業に社名を変更しています。これは日立製作所が創業地の茨城では「日製（にっせい）」と呼ばれていたことに由来しています。

1984年には、寸法や加工形状の計測に特化した電子顕微鏡として世界初の製品である測長SEMを開発しています。

2001年には日製産業と、日立製作所の計測器グループと半導体製造装置グループが統合し、日立ハイテクノロジーズが誕生しました。メーカー機能と商社機能を併せ持つ企業として新たなスタートを切りました。

事業セグメント売上高比率

日立ハイテクの事業セグメント売上高比率を上図に示します。

ドライエッチング装置や測長SEMなどを取り扱うナノテクノロジーソリューションが37％を占めています。

また、DNAシーケンサーや医用分析装置、粒子線治療システムを扱うヘルスケアソリューションが30％と続きます。

その他、コアテクノロジーソリューションが15％、バリューチェーンソリューションが9％です。

「計測・分析技術」「自動化・制御技術」「モノづくり力」「グローバル営業力/ビジネス探索力」を掛け合わせて、幅広い業界に事業を展開しています。

日立ハイテクの将来性

ここからは、日立ハイテクの将来性について紹介します。

日立ハイテクの将来性①：高い技術力

日立ハイテクは、高い技術力を持っていることから、将来性が高いと言われることがあります。

日立ハイテクの主力製品の一つである測長SEMは「究極のものさし」の役割を担っています。

ものさしが装置毎にバラついてしまうと、評価している半導体の微細回路の評価の信頼性を失ってしまいます。そのため、0.1nmというオーダーまで装置の個体差を抑え込む必要がありました。0.1nmとは水素原子1つ分のサイズです。この技術を確立するためには電子ビームの安定化やソフトウェアのチューニングまで一つひとつに技術の蓄積が必要でした。

この高い技術力の蓄積があるからこそ、日立ハイテクの測長SEMは世界シェア70％以上となっており、他社が追従できない製品となっています。

日立ハイテクのように世界を驚かせるような技術を開発できる企業は、半導体業界にはたくさんあります。半導体業界に転職を検討されている方はぜひ半導体業界特化の転職エージェントである半導体Jobエージェントにお問い合わせください。

日立ハイテクの将来性②：グローバルな調達力

日立ハイテクはグローバルな調達力があるため、将来性が高いと言われることがあります。

日立ハイテクはエレクトロニクス専門商社の機能を持っています。

東日本大震災時には、停電で工場の自家発電用の軽油や装置向けの部品が不足して、事業継続が難しい状況になってしまいました。しかし、商社部門の情報網や調達力をいかんなく発揮し、困難を乗り越えました。

また、コロナ禍の半導体需要の急増により製造装置メーカーの部品調達や生産が追い付かない状況においても、日立グループの強みを活かしたグローバルな調達力で半導体需要の急増に対応してきました。

このように、調達力に強みを持っている点は日立ハイテクの特徴であり、今後の将来性を考える上でも非常に重要な要素です。

日立ハイテクの将来性③：積極的な設備投資

日立ハイテクは、積極的な設備投資を行っているため、将来性が高いと言われることがあります。

2021年に稼働を開始した茨城県那珂地区のスマートファクトリー「マリンサイト」では、デジタル＆クリーンを工場のコンセプトとして掲げており、クリーンルーム内の自動搬送車や遠隔操作による稼働、さらに再生可能エネルギーの利用など、効率化や脱炭素化に向けた取り組みも行われています。

また、山口県下松市では、半導体製造装置の生産能力拡大に向けて新棟を建設中であり、設備投資を積極的に行っています。

日立ハイテクの勤務地

日立ハイテクの勤務地を見ていきます。

本社は東京港区の虎ノ門ヒルズ内にあります。

計測・検査装置は茨城県ひたちなか市の那珂工場で製造が行われています。

マリンサイトでは、設計や開発業務がメインとなります。

山口県下松市の笠戸工場では、エッチング装置の生産が行われています。

日立の企業城下町のひたちなか市、瀬戸内海に面する臨海工業都市として発展し続ける下松市は、どちらも生活基盤が充実しており、安心して仕事に打ち込める環境が整っています。

日立ハイテクの年収

日立ハイテクの年収を見ていきましょう。

日立ハイテクの平均年収は937万円です。日本人の平均年収は461万円であることから、かなり高い給与水準であることが分かります。

また平均勤続年数は18.2年、平均年齢は44歳です。これらのデータは本体採用の5,288人のデータとなります。

平均年収は年々増加傾向にあるため、今後の日立ハイテクの将来性を考えると、年収の面からも期待できる企業です。

日立ハイテクの採用情報

日立ハイテクの採用情報を見ていきます。

採用人数は年々増加傾向にあります。特に、キャリア採用数の増加はぜひ注目いただきたい点です。2023年には62％がキャリア採用として採用されました。

将来性のある企業であるため選考のハードルは確かにありますが、しっかりとした準備ができていれば十分に転職が可能な企業といえます。

まとめ

今回は日立ハイテクについて紹介しました。
いかがだったでしょうか？

「前職の経験を、将来性のある企業で発揮したい。」
「年収が高く、自分の頑張りに報いてくれる企業に行きたい。」

そういう方はぜひ日立ハイテクへの入社をご検討ください。

また、最先端の技術を取り扱っている企業は、求人情報を公開してしまうと、社内のどこにリソースを集中しているか分かってしまうため、ほとんどが非公開求人となります。

具体的な求人情報を知りたい方は、半導体業界特化の転職エージェントである半導体Jobエージェントにお問い合わせください。

半導体業界は技術分野が多岐にわたるため、業界を深く知ったエージェントが強みを発揮する分野です。